代表者インタビュー

森田 修Osamu Morita

  • 1974年生まれ。大阪府出身
  • 清風高等学校卒業
  • 日本大学文理学部卒業
  • 東洋大学大学院経済学研究科修了
  • 2004年税理士登録
  • 事業会社を経て株式会社エスネットワークスに勤務し株式公開コンサルティング等に携わる
  • 2005年当社設立、代表取締役就任
  • M&A・組織再編コンサルティングが得意分野
  • 税務から労務、株式公開等幅広く事業を展開
  • 現在グループ全体取引社数約200社
  • 剣道五段
森田 修

家業の3代目として生を受ける

私は祖父が立ち上げた紳士服縫製会社の2代目の長男として生まれました。戦前戦後の大阪は繊維産業が非常に盛んで、その流れに乗って繁盛していました。祖父も父も休みなく背広を作っていましたが、背広を着ている姿を見た事がなかったです(笑)。

両親からは常日頃より、家業を継いで欲しいという再三のプレッシャーを受けていました。でも子供心に、親の言う事を聞きたくなかったです。自分は会社を継ぐものかと固く思っていました。ただ、両親からの刷り込みからか「社長になりたい」という夢は持っていました。反面教師からか背広を着たビジネスマンに憧れがあり、背広を着た社長になりたいと思っていました(笑)。

幼少期から剣道に熱中していた私は中学・高校でも全国大会等で活躍し、複数の大学からスポーツ推薦の声を掛けて頂きました。実家から離れ、とにかく家業を継ぐ事から逃れるために、大学は東京にある日本大学に入学しました。全国大会で優勝する事を目指して、大学でも剣道に励み、そして大学卒業後は事業会社の実業団に入りました。当時は社長になる夢を忘れ、剣道ばかりしていました。

独立と実家の廃業

事業会社に勤めていた頃、取引先の社長から影響を受け、幼少の頃に夢見た「社長」になりたいという目標を持つようになりました。そして税理士として独立する事を考え、税理士の資格取得を志しました。剣道一筋だった私ですが、猛勉強を始め数年後に税理士の資格を取得しました。その後の2005年に当社と税理士法人を設立しました。

私が会社を設立した事もあり、実家の紳士服縫製会社は廃業する事になってしまいました。実家が廃業して家を継がなくても良くなったことに安堵したのを覚えています。その当時の私は、巡り巡って自分が事業承継(M&A)の仕事をするとは夢にも思ってもいませんでした。また、家業の事業承継が出来なかった苦しみや寂しさを全く分かってあげられませんでした。もし今だったら、家業を立て直すための良い提案が具体的に出来たのにと残念に思っています。

創業当初

創業当初創業時の虎ノ門ビル2005年に当社を設立した当初は、取引先の社長に頼み込み、事務所を間借りして事業を運営しておりました。経験も人脈もなく、気合以外は何もない所からのスタートでしたのでとにかく必死でした。新会社を軌道に乗せるために当時何でも行いました。どこにでも顔を出しましたし、連日会食続き・・・。創業当時の忙しい時期は瞬く間に過ぎて行きました。

その数年後に何とか結果が出始め、株式公開コンサルティングを中心に会社が軌道に乗り始めました。会社が株式公開を果たすと、株式市場から成長を求められます。そこで今ある事業を成長させるため、そして新たな事業を展開するためにM&Aを検討したいというご相談が当社に多く寄せられるようになったのです。お客様からのそれらのニーズにお応えするべく、2012年頃から本格的にM&A仲介事業を立ち上げました。ありがたい事に、既存のお客様である上場会社からだけではなく、多くの中堅・中小企業のオーナー様からも多くのご相談を頂ける様になりました。

M&A事業立ち上げに至った経緯

当社はこれまで約10年間にわたり、IPOコンサルティングを中心にお客様を支援してきました。お客様が上場を果たすと、今度は株主からこれまで以上の成長を求められます。
そこで、今ある事業を成長させるためや、新たな事業を展開するためにM&Aを検討したいというご相談が当社に寄せられるようになったのです。それらのニーズにお応えするべく、5年前から本格的にM&A事業部を立ち上げました。
ありがたいことに、今では上場会社からだけでなく、多くの中堅・中小企業のオーナー様からもご相談を頂ける様になりました。

同業他社と比較した際のたすきコンサルティングの強みとは?

同業他社と比較した際のたすきコンサルティングの強みとは?日本のM&A市場は短期間で急拡大してきました。それはこれまで積極的にM&Aを推進してきた独立系M&A仲介会社や金融機関による功績であると私は考えています。しかし、市場が拡大し仲介会社が増えることで様々な問題が発生することもあるのです。
着手金による問題がその一例でしょう。例えば、仲介会社によっては着手金をもらっても相手先を見つけることができず、連絡が滞ってしまうケースがあります。これではM&Aを検討している会社様の大切な資金が無駄になってしまいますよね。
そこで当社は株式譲渡について両社が基本合意するまで報酬を請求しない「成功報酬制」を採用しました。こうすることでお客様には株式譲渡の大筋の合意が終わるまで手数料がかからないというメリットがあります。
それではなぜ、当社が成功報酬制を採用しているのか。それは当社がお客様にとってベストな提案ができると自負しているからです。

また、当社は公認会計士や税理士が在籍しているM&Aのプロフェッショナル集団です。彼らが中心となってデューディリジェンス対応を支援致しますので、M&Aの最終局面でもスムーズに案件を進めることができます。
さらに、税理士法人と社会保険労務士法人とアライアンス契約を締結しているため、PMI(M&A成立後の統合プロセス)もスムーズに行えます。このように、ただM&A仲介を行うだけでなく、M&A成立後も継続してお客様をフォローし続けるノウハウを持っているのです。

今後のM&A市場の動向をどう見るか

今後も市場は拡大していくと考えています。その理由は3つあります。
まず1つ目は、経営者の高齢化による事業承継ニーズが高まっていることです。日本の中小企業経営者の年齢は年々高齢化の一途を辿っています。2019年時点で経営者の年齢は69歳が最多であり、特に70代以上の経営者の比率が増加しているという調査結果が出ています。これらの経営者が引退を考えることにより、今後は事業承継のニーズが高まっていくものと考えられます。

2つ目の理由として、親族内承継が減っていることが挙げられます。これには主に少子化が背景にありますが、子どもがいても会社を継ぐ意思がないというケースもあります。実際にこのようなケースで社外承継を模索している会社様をお手伝いする機会が増えています。

そして、3つ目の理由はM&Aに対する世間のイメージがプラスに変わりつつあることです。昔はM&Aというと事業に失敗したことによる身売りですとか、会社の乗っ取りといったマイナスイメージが強かったと思います。しかし近年は大手の仲介会社などの活躍によって、「成長戦略としてのM&A」というプラスのイメージが定着しつつあり、株式市場ではM&Aを歓迎する動向も見られます。このようなプラスイメージによってM&Aのハードルが下がり、結果として今後も市場は拡大していくものと思っています。

ただ、市場が拡大する一方で競合他社は増加していくでしょう。そこで、競合他社に対する差別化として、当社はM&A後のアフターフォローが重要と捉え、今後はPMIアドバイザリーサービスの拡充にも尽力していくつもりです。

たすきコンサルティングが大切にしていること

たすきコンサルティングが大切にしていること 「誠実であること」
これは私が会社を設立して以来、最も大切にしていることです。
これは、お客様とお話をする上で嘘をつかないことはもちろんですが、お客様から頂いた仕事に対して決して手を抜かないこと、お客様から得た情報に対する守秘義務を厳守することを社員にも徹底させています。
M&A事業を始めるまでの10年間でIPOや財務コンサルティングのお客様が増えたのも、誠実さをもってお客様と向き合い続けた結果であると自負しています。

また、より多くのお客様と良好な関係を築いていくために必要なことは何かを常に考えて仕事をしています。今はまだ首都圏や大阪などの限られたエリアでしか活動できていませんが、将来的には全国の会社様や経営者様と関わり、経営に関する悩みを一緒に解決していける関係を築いていきたいですね。それが結果的に全国規模でM&Aの質を高めることになり、お客様の利益につながると考えています。

印象的だった(心に残っている)エピソード

数年前の話になりますが、ある中小企業のオーナー様が上場会社に株式譲渡した案件がありました。そのオーナー様は70代で、これまで約40年社長を続けていたのですが、自身がご高齢ということもあり、事業承継のためM&Aによる株式譲渡を決意しました。

株式譲渡契約の調印式、オーナー様が自分の会社とお別れをする時です。オーナー様が「自分の娘が嫁いだ時よりも寂しくて、心配である。自分のこれまでの人生そのものを渡すよう想いだ。あなた(買い手の社長様)には、どうか社員のことを本当に大事にして欲しい・・・。よろしくお願いします。」と声を震わせながらお話されていました。買い手の社長様をはじめ、会場にいた全員が涙を流してオーナー様の話に耳を傾けていた場面を今でも鮮明に覚えています。

株を渡すということは、自分が大切に育ててきた会社を渡すことと同義です。そのような、オーナー様の人生にとって非常に大切な場面に立ち会えたことはとても感動的でした。それと同時に、M&Aはそれに関わる人たちの人生を変えることになる、そして、今回のようにそれが良いご縁となるよう、コンサルタントとしての使命を果たしていきたいと改めて感じた出来事でした。

M&Aによる地方創生についてのビジョン

これまでいくつかの地方にある会社様のM&A案件に携わってきましたが、その経験から分かったことがあります。それは、地方には優れた会社が非常に多いということです。
それと同時に、東京や大阪といった大都市圏に人が流れてしまい、地理的・人的要因で業績が伸び悩んでいる会社が多いということが分かったのです。

私は、これらの会社が成長することで地方はもっと元気になれると考えていますし、そのためのお手伝いをしたいと常々思っています。当社はM&Aを通じて、大都市圏に流れた人材が地方でも活躍できるための基盤を形成していきたいと考えています。
また将来的には、M&A仲介だけでなく、お客様とより深く関わり、一緒に汗を流せる関係になりたい。そして、人・物・お金・情報の橋渡し役になれたらこれ以上の幸せはないと思っています。